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お知らせ

弊社CTOが「第56回日本膵臓学会大会」ランチョンセミナーに登壇いたしました

7/25-26に開催されました「第56回日本膵臓学会大会」のランチョンセミナーにて、弊社CTO杉本昌弘が登壇しました。司会はみやぎ県南中核病院企業団 企業長の下瀬川徹先生に務めていただきました。

講演内容は以下の通りです。

代謝異常の体液検査 - 消化器系への応用とその可能性 -

がん細胞は、解糖系を含む多様なエネルギー代謝において、通常細胞と大きく異なる変化を示すことが知られている。
近年、メタボローム解析技術の発展により、がん細胞内の代謝のみならず、血中や尿などの体液を対象としたバイオマーカー探索が活発に行われている。
数千種類の物質を同時に解析できるため、多くのバイオマーカー候補が報告されているが、実用化に至った例は限られる。バイオマーカーの精度検証に加え、生化学的なメカニズムの解明、測定技術の高感度化・ハイスループット化が求められる。
また、検体採取条件の影響を最小限に抑え、定量性と再現性を確保する標準化の確立も不可欠である。特に、侵襲性が低い検体では定量値のばらつきが大きくなるため、より厳密な標準化と試験を通じて予期しないバイアスを排除し、検査の限界を明確にする必要がある。
膵がんやその他の消化器系がんにおけるメチオニン代謝や尿素回路の下流に位置するポリアミン代謝の異常を利用したがん検出技術の開発と、その実用化の可能性について紹介。

杉本 昌弘
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授